WORKS3 古民家蔵リノベーション

施主:60代男性

物件:築100年の蔵 33.1㎡

  

10畳2階建ての蔵をワーキングスペースとして活用するために改修したいとのご要望。

1階は土間を打っていない土の地面に根太と床板1枚、入口と窓は格子に金網が張ってあるのみで外気がそのまま入ってくる状態である。

断熱と補強を行い、2階の床は取り払い、吹き抜けの空間にカウンタースペースを配置した。昔ながらの蔵の雰囲気をそのまま残したいとのご希望で、既存の床板を仕上げに使い、内壁も字入れや経年の味があるままにした。照明は吹き抜けを照らすスポットライトと3つのペンダントライトを入れ、古民家の落ち着いた雰囲気を感じられる空間とした。

 


施工前

窓と通気口から外気が吹き込む。1階床から194センチの高さに梁があるため、天井が低く戸を締め切ると多少圧迫感がある。

  

 


施工中

押入れや棚を撤去して2階の床板を外す。床下に防湿用の竹炭を敷き、根太を追加し合板で補強する。仕上げは既存の松板の腐朽部分を取り除き張り合わせていく。

 

固く動かない建具を調整し、軽さを考慮しすり板調のアクリルを張った。空調とコンセント、照明を配置する。

 

 


完成

奥にカウンタースペース、手前にはミーティングテーブルも置くことができ、やわらかな照明の開放的な空間となった。

  

壁付のアームライトは可動域が広くデスクワークから細かい手作業まで対応できる。また、カウンタースペース上部のみ天井板を残すことで集中に適した籠り感が生まれた。

 

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